命がけでも日当9000円 ガソリン代などで赤字に それでも「誰かがやらねば」【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2025年11月9日)

 凶暴なクマと立ち向かうハンターたちが命がけにもかかわらず、今の報酬では赤字続きだと悲鳴の声を上げています。

■「300kg」巨大ヒグマが車襲撃

 箱わなが壊れんばかりに荒々しくかみつきます。秋田県湯沢市で捕獲された凶暴なクマ、体重およそ150キロの大型です。

雄勝猟友会のハンター
「すごく暴れて本当に怖かった。見ているだけでも。今年のクマは凶暴。今年は違う。こっちに向かってくるからね。そうなれば危険。怖いですよ」

 車に突進してくる巨大なクマ。北海道浦河町に現れたヒグマです。

クマの専門家 岩手大学農学部 山内貴義准教授
「口を開けて追っかけてきている状態なので、かなり攻撃行動の一つ。ヒグマだと体長、鼻から尻まで最大2メートルくらい、体重も300キロくらいになる。この個体に関しては、それくらいほぼマックス」

■住宅地にクマ2頭出没 緊急銃猟の瞬間

 例年以上に凶暴化しているというクマ。今年、クマによる全国の死者は過去最多の13人。猟友会への出動要請が大幅に増えているといいます。

 そんな猟友会のハンターが緊急銃猟を行う緊迫の瞬間をカメラが捉えました。

 秋田県仙北市で、畑に入り込んで白菜をむさぼり食べる2頭のクマ。駆け付けたハンターが息を殺し、屋根の上で銃を構えます。そして、クマが潜む畑に向けて発砲。

撮影した人
「びっくりした。当たったか」

 別の場所で狙いを定めていたもう1人のハンターも発砲し、2頭のクマは駆除されました。

■命がけでも実質ボランティア 猟友会訴え

 凶暴化するクマを相手に、立ち向かうハンターたち。しかし、その報酬は危険度に見合ったものとは言えません。北海道では、自治体からの日当がわずか9000円ほどの場合もあるといいます。

北海道猟友会 堀江篤会長
「自分たちは命を懸けてやっている。それなのにこれですかと。なかには行政とうまくいかない支部部会があります。一番少ないところで9000円前後、1回の出動すべてで」

 ガソリン代や銃弾の購入費などを考えると赤字だといいます。

堀江会長
「1万円前後なら低い。弾代も1発につき1000円前後かかる。今は燃料代も高いし、(仕事を)休んで、有休を取ってまで出る人もいる。本来ならば足りない」

 実質ボランティア状態で、猟友会のハンターたちの犠牲の精神に頼っているのが現状です。

堀江会長
「一番に『市民の方は不安だろう』という気持ちがあるから、皆さん出てくれる。使命感です。常時出ているところ(猟友会)は負担が大きすぎる」

■左目失明のハンター「誰かがやらなければ地域崩壊」

 実際に、生死の境をさまよったハンターもいます。

 北海道岩見沢市の原田勝男さんは25年前、60歳の時にシカ猟の最中、突然現れたヒグマに襲われました。

原田さん
「ふっと振り向いたらクマが来ていた。2発撃ったんだけれども急所を外れて(クマが)飛びかかってきて押し倒した。ガリガリガリガリとかじって目から何からかじって。一時気を失って、自分で死んだと思っていた」

 幸い、一命を取り留めた原田さんでしたが、左目を失うというあまりにも大きな代償を払いました。そんな経験をしてもなお、ハンターを続けています。その理由もやはり、犠牲精神にほかなりませんでした。

原田さん
「命を取るということはやりたくないんですけれども、誰かがやらなければ地域が崩壊する。クマは特に人の命を奪う状態にもなる。それだけは絶対に避けなければならない」

(「グッド!モーニング」2025年11月9日放送分より)
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp

39 Comments

  1. クマが撃たれるシーン、涙が出た
    痛かったよね、辛かったよね
    お腹が空かない国で安らかに暮らしてね

    こんなこと、もう終わりにしませんか?

  2. 国民の生命と安全を何と考えているんだろう?
    一頭の熊を駆除する事で、何人もの国民の身体を救える金額が1万円前後では相応しくない。
    これこそ➕有給も必要。

  3. もはやフェイズは変わり、11月半ばより警察による集団での駆除行動が可能に、猟師・ハンターさんには良き民間協力者として指導教育やアドバイザーとしてより好待遇に引き上げて活動いただきたい。

  4. 低過ぎる。
    低いから成り手が居ないから高齢化し増えてる。
    ソーラーパネルも要らない。
    自然破壊でしかない。
    熊だけでは無く土砂災害を引き起こす。
    ソーラーパネル建てる会社に補助金を出すから建てる。
    補助金は出すな

  5. もう国営組織としてこういう人雇って、またぎとして生きていける様にするくらいじゃないと
    日本は獣に占領されちゃうよ

  6. 政府は警察にも駆除要請させるんじゃなくて、猟友会にもっと手厚いサポートしてやって…

    警察側からしても獣を仕留めるようなトレーニングやってるわけでもないから下手すりゃ犬死にするだけだし、その辺を国はどんなふうに考えとるんやろうか…

  7. ハンターはクマを駆除して終わり、じゃないからね。その後、クマの死体の処理までしなくちゃならない。一日がかりの重労働。これをたった9000円の日当でやれっていうんだから、はっきりいってハンターを舐めすぎでしょ。
    9000円がこの重労働の対価だっていうなら、公務員自身が9000円で命がけの駆除から死体処理までやってくれないかね?

  8. 市町村によるみたいだが、県や国からも補助が出るので、一頭当たり5万円程度支払われるケースもあるようだ。幼獣・成獣を問わず、一頭駆除で5万円程度収入になれば、週に2頭駆除すれば、月額40万円ぐらいになるから、禁猟期間がなければ、熊の駆除だけで生活が成り立つだろう。猟友会のボランティアに依存するのでは、もはや対応できない。森に住むくまも含めて、熊の駆除を専業とする人が一定数出れば、駆除頭数は劇的に増えるだろう。きちんとした体制を作って、熊の総頭数を減らす必要がある。

  9. 猟友会は狩猟が趣味の人の集まりでしょ。日当が不満であれば断ればいいだけの話です。
    やれ命をかけているだの、ガソリン代がどうの、みっともない。

  10. やりがい搾取は良くないな、やる方もしっかり利益出るくらいには報酬引き上げを求めていかないと他にやるやつ出てこなくなるし
    あとはクラファンとかやって金集める方法も模索しないと

  11. 最後の失明ハンターの言葉はやはり伝わるね〰️👏クレーム電話入れてる遠く離れたクレーマーは何も伝わらないけど〰️やはり百聞は一見に如かず!!昔の人には良く言った。🇯🇵