「生きているべきでなかった」安倍元総理銃撃 被告人質問で語ったこと【報道ステーション】(2025年11月20日)

安倍総理を殺害した罪などに問われている山上徹也被告の裁判。20日から山上被告に対する被告人質問が始まり、山上被告が自らの口で事件の背景について語りました。

冒頭、山上被告は、はっきりした口調で述べました。

山上被告
「(Q.年齢はいくつ)45歳です。(Q.45歳まで生きていると思っていましたか)生きているべきではなかったと思います。(Q.なぜですか)このような結果になってしまい、大変、ご迷惑をおかけしたので」

そして、弁護側の問いかけに答える形で、淡々と、自らの半生を語りました。

弁護側
「お父さんについて覚えていることはありますか」
山上被告
「会社の社宅の2階で、僕や兄と遊んでくれた。亡くなるのが近づくにつれて、母とよくケンカをするようになりましたが、それまでは暴力をふるうような人ではありませんでした」

山上被告は、幼少期、東大阪市内で家族と暮らしていました。
父親は、自殺しています。父親が、毎日のように酒を飲み、母親に対し、暴力をふるっていたという証言もあります。

弁護側
「父が亡くなって後に、祖父と同居していたんですよね」
山上被告
「そうです」
弁護側
「どんなおじいさんでしたか」
山上被告
「統一教会がらみのトラブルがある前は、至って普通の、孫思いの祖父だったと思います」

被告が口にした「統一教会」という言葉。
大きな争点となっているものです。

山上被告が安倍元総理を銃撃し、殺害したという、事実そのものは争われていません。

弁護側は、山上被告が生まれ育った生い立ちは、児童虐待にあたり、復讐の矛先が、旧統一教会と親和性がある政治家に向ったと主張。情状酌量を訴えています。

弁護側
「あなたが中学2年のときに(母親の)入信を知ったんですよね」
山上被告
「はい」
弁護側
「あなたが母親の入信を知ったきっかけは、何だったのですか」
山上被告
「祖父の会社の不動産を勝手に売ったことがあり、無理矢理、聞いたら、統一教会への献金だったということがわかりました」
弁護側
「お母さんの入信については、どう思っていましたか」
山上被告
「テレビのワイドショーが何かで、90年代の最初のころ、盛んに報道があったので、自分も知っていたのですが、『実の母親よりテレビのワイドショーを信じるのか』と聞かれると、それ以上、何も言えませんでした」

母親の信仰で家庭崩壊寸前に陥ったそうです。

山上被告
「家族会議を開いてやめるように言ったのですが、母は、祖父を説得して信仰するような母親なので、祖父は、『母を殺して、自分も死ぬ』と包丁を持ち出したこともありました」
弁護側
「祖父は母に対して、どんなことをしましたか」
山上被告
「母が帰ってきても入れないように、玄関の鍵を回収しました。これからは、母抜きでやっていくと言われたこともありました」
弁護側
「母が締め出されたときに助けたことは」
山上被告
「母がドアをノックして開けてくれと何度も言うので、開けてしまったこともありました」

父親の保険金や祖父の遺産など、山上家の資産は、ほとんど献金に消え、その額は1億円に上ります。

山上被告は、高校は、奈良でも有数の進学校に進みました。

弁護側
「部活動はしていましたか」
山上被告
「非常に珍しいのですが、応援団に入部していました」
弁護側
「なぜ、入部したんですか」
山上被告
「イメージとして、上下関係が理不尽なこと。そういうものに忍耐するのが、訓練になると思ったから入部した」
弁護側
「なぜですか」
山上被告
「自分の置かれている家庭環境が理不尽に思えたから」

しかし、祖父が亡くなると、すぐに経済的に破綻します。

山上被告が高校3年生のとき、大学進学を目指していましたが、断念しました。

弁護側
「卒業アルバムの将来の夢に何と書きましたか」
山上被告
「“石ころ”と書いたのを覚えています」
弁護側
「どういう意味ですか」
山上被告
「ロクなことがないだろうということです」

山上被告は、その後、消防士を目指しますが、採用試験に合格することができず、21歳のとき、自衛隊に入隊しました。家族を助けようという思いがあったそうです。

弁護側
「経済支援に応じたことはありますか」
山上被告
「最初のころに、何度か応じたことがあります」
弁護側
「母から『お金が欲しい』と」
山上被告
「そうです。海上勤務だったので、海にいれば、(電話が)つながらない。たまに陸いるときに、一度、断っても何度もかかってくる」

母親と決定的な溝ができたのも、この時期だったそうです。

山上被告
「2004年の年末に、勤務していたところに電話があって『お金を送って欲しい』と。断ると『実は破産したんだ』と。母もショックを受けていた。統一教会の教義に照らしても、神のために献金していれば、救われる。破綻することはない。裏切られたというか、その事実にショックを受けていると感じた」

その後、2005年2月、山上被告は、兄と妹を保険金の受取人にして、自殺未遂をしました。

山上被告
「父のように自殺すれば、役割を果たせば、それでいいと思いました」

母親について問われると、恨みだけではない、こんな言葉が出ました。

弁護側
「(母親が)証人として来たことについては、どう思いますか」
山上被告
「非常につらい立場に立たせてしまったと思います」
弁護側
「なぜですか」
山上被告
「母の信仰を理由として、事件を起こしてしまっているので」

被告人質問は今後も続きます。

一方、検察側は、冒頭陳述で、「プライドの高さや、対人関係の苦手さから、山上被告が転職などを繰り返し、自分が思い描いていた人生を送れていなかったことなどから事件に至った」と主張。「生い立ち自体は刑罰を大きく軽くするものではない」としています。
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp

22 Comments

  1. 兄妹のこれまでの経緯を聞いて 団体幹部何を思うのだろう? 本当に幸せを願うのならば 人の心を持ち合わせているのならば 被害者家族の方々に対して償ってほしい。

  2. 한국도 통일교 때문에 너무 큰 고통을 겪고 있다 이번 한국 대통령은 그들을 소멸 시키고 강력한 국민의 지지로 또한번 연임 할거라 확신한다

  3. 8:28 プライドの高さ、対人関係の苦手さってのは10代の時に得体のしれないカルト宗教に親が傾倒しのめり込んで家庭崩壊なんてのをしていたら人格形成に歪みが出るのは当たり前。
    根本原因を辿れば行政・検察らがカルト宗教問題を長年放置してきた怠慢。

  4. 大前提として安倍元総理を殺したことは許されることではないけど、山上被告の家族をここまでにした母親や統一教会は本当に糾弾かれるべき。被告のことを考えると言葉も出ない😢

  5. この事件を通して、旧統一教会の献金問題について改めて考なければならないと思います。教義では「神のために献金すれば救われる」「破綻しない」といった教えがあるようですが、実際には母親が献金で賞賛されることに依存し、家族の生活や将来が犠牲になるケースもあると知り、深い問題だと感じます。

    宗教にのめりこんだために家族へ金銭を求めるようになると、それは宗教の自由という範囲を超えて、もはや家庭に対する経済的搾取であり、場合によっては犯罪に近い行為ではないかと思えてしまいます。

    被告の背景を知るほど、「悪質な教義を放置してきた社会の問題」と同時に、「家族を追い詰める個々の行動はどこまで許容されるのか」という問いが残ります。こうした状況を未然に防ぐために、もっと早く支援や介入ができる仕組みが必要だと感じています。

    このように家族が宗教にのめりこんでしまい、その教義のために家族が著しく民主主義の原則を脅かされているケースが実は多いのではとも思えます。実情を調査し、行き過ぎた教義を制限し、安全に暮らせるような制度が急務に必要と感じます。

  6. 辛かったですよね、山上さんの、お母様は、何も感じないのですか、それでも、山上さんの、お母様は、献金をしますか、山上さんの、お母様は、とおいつ教会を、辞めるべきです、山上さんと、同じように、悩んで、苦しんでる人が、居ると思います。

  7. 裁かれるべきは、統一教会を通じて巨額の政治資金を裏金議員ら。

    こんなにも酷い話があるだろうか。山上さんはむしろ統一教会やそれに群がる議員らの被害者であり犠牲者である。

  8. 母親は悪いにしても
    安倍元首相や自民党議員が関係してたことが大問題。被害者達はその事を幹部から言われ従うしかなかった。これが なければ被害は拡大しなかった。

  9. 酷い生い立ちで、盗みを働いたとか、強盗をしたとか、闇バイトに手を出した奈良情状酌量の範囲だろうけど、殺人はだめ。

  10. 妹さんがお兄さん思いでよかったです。支えて上げて欲しいですね。
    応援しているよよ。人生をやり直してくださいね。

  11. 安倍さんには
    まだまだ生きていてほしかった
    こいつに安倍さんが日本にとって
    どれだけ大切な人やったか
    わからせてから
    極刑に処してほしいわ